2009-01-01から1年間の記事一覧

《舟捨てて遠くへ去りぬ秋の潮》

秋の潮は干満の差が激しく舟を置いて遠くへ潮が引いて行く ↑鮒捨てて 遠くへ投げる 秋の雑魚(息子作)

《廃線の枕木守る虫の声》

ローカル線が廃線となり淋しい虫の音が聞える。 ↑配線は 真っ暗だったら 無理がある(息子作)

《赤蜻蛉空の広さを漂へリ》

赤蜻蛉(アカトンボ)が群れをなしてゆっくりと漂っている。 ↑赤トンボ 空の青さと ただのヘリ(息子作)

《踊りの輪異国の人も飛び入りて》

盆踊りに異国の人も混って踊っています。日本の伝統文化も国際化しました。 ↑囮の輪 動くと人も 飛び込むぞ(息子作:意味不明だな・・・なんとなく刑事ドラマということで)

《迷走の水路を造り梅雨豪雨》

梅雨といえばしとしとと雨が降っているのですが最近は豪雨が多く道路も水路となることがあります。 ↑迷走の水路をたどり冷やし麥(息子作)

《老若(ろうにゃく)も男女も混り溝浚え(ミゾサラエ)》

町内会の作業で溝浚え(ミゾサラエ)があります。新顔の人も参加しています。 ↑こんにゃくも だんごもまじり オゾマシイ(息子作)

《信号を待つ人群れて街(マチ)暑し》

信号を待つ人がどんどん増えて街は風通しもわるく暑さでむれます。 ↑信号を 待ち人蒸れて まっちっち(息子作)

昭和一桁生まれのある人生(2):陸軍幼年学校〜現在

「昭和一桁生まれのある人生」 河瀬渓水 これまでのお話:(昭和一桁生まれのある人生(1):誕生〜中学校時代) 「陸軍幼年学校時代」中学二年生を終了し、陸軍幼年学校へ入学した。十六歳の時、両親と別れました。 幼年学校の生活は朝から夜まで規則正し…

《故里の遠き思い出水喧嘩(ミヅケンカ)》

旱魃(かんばつ)の時、農夫たちが田の用水で争うことがあります。幼少の頃、争いを見ました。水の取り合いは深刻です。 ↑旱魃は 大変なのだよ 水出んわ(息子作)

《刺(とげ)あるも香りゆかしき薔薇愛でる》

薔薇は刺があっても近づいて鑑賞するとその香りがいつも心を慰めてくれます。 ↑とげあるし かおりもあるし バラバラだ(息子作・写真も(日比谷公園))

昭和一桁生まれのある人生(1):誕生〜中学校時代

「昭和一桁生まれのある人生」 河瀬渓水 手元には小学校時代の日記が残っており、小学校六年生の時、宿題で書いた「生立記」があります。先ずこれらを参考資料として幼年期の「自分史」とも云うべきものを記述したいと思います。 「誕生」 昭和二年の春の中…

《繰り返す短き夢や明け易し》

年を重ねると熟睡も少なく夢も断続的で短い様である。 ↑繰り返す 短き夢は たんぺんむ(息子作)

《潮騒に初夏の香(かおり)を乗せて寄す》

潮が満ちてくる時、波が立ち騒ぐが潮が初夏の香を乗せて寄せてくる。 ↑40312 初夏の番号「しおさいに」(息子作)

《卯浪寄す動きを止めて主塔立つ》

卯浪(ウナミ)は陰暦四月(卯月)のころ、海面に立つ浪で明石海峡大橋の主塔が厳然と卯浪を受けている。 ↑うなぎはよ 動きは止まらず しゅっとぬるっ(息子作)

《乱れ舞ふサンバのリズム街薄暑》

薄暑(ハクショ)は初夏、五月頃の暑さを云いますが神戸祭では本場のサンバチームも参加しエネルギッシュな踊りを披露します。 ↑乱れてる 産婆の薄着 ハクショんだ (息子作)

《身をまかすゴンドラを突く青嵐》

青葉の頃、森や草原なども吹き渡るやや強い風が青嵐(アオアラシ)ですが、青嵐がゴンドラに突き当たって来た光景です。 ↑身をまかす ゴンドラ揺れて 青息吐息(息子作)

《一片の牡丹を散らし風去りぬ》

大輪の牡丹の花の一片が風に乗って散って行く静寂な一時を句作にしました。 ↑一遍に ボタンが取れて 風邪引いた(息子作)

《連山(レンザン)の尾根を伝ひて風光る》

うららかな春は風さえも光っている様です。「風光る」という季語で心も洗はれる光景です。 ↑連山の 尾根を走って 汗光る (息子作)(ぽちっとクリック)

《老僧の眉雪(ビセツ)をかすめ花吹雪》

老僧の眉は白くなっているが桜の花が眉をかすめて散って行きます。「会者定離(エジャジョウリ)」とも云うべき光景です。 ↑ローソンの 美人の姉さん 鼻かんだ(息子作)

《当選の報せを信ず四月馬鹿》

四月一日を萬愚節(バングセツ)(オール・フールズ・デー)といっており、この日に限り罪のない嘘で人をかついだりします。歳時記にも「四月馬鹿」というのがあります。俳句も花鳥諷詠のみでなく暮しの中のユーモアが心の潤滑油となります。 ↑当選の お知ら…

《俳聖の遺墨をたどる春灯下(しゅんとうか)》

吟行で虚子記念館に行った時の句作です。 ↑はいはいと いいかげんだな 春闘も(息子作)

《かたまって憩ふ姿の花の屑》

櫻の花が散って重なり合っている光景を句にしました。 ↑かたまって 憩ふ人々 人ごみだ (息子作)

《境界線確かめ合ひて花筵(はなむしろ)》

花見客で溢れる公園で場所取りで境界線を確かめ合っている光景がありました。 ↑境界線 確かめる間もなく 満席だあ(息子作)

《発酵の神秘を探る春灯下(シュントウカ)》

吟行で灘の酒蔵の展示室見学の時の句作です。春の灯火はどことなく華やいで見えます。 ↑発酵の 匂いに惹かれ 行きましょか(息子作)

《土もたげ命ふくらむ蕗の薹(ふきのとう)》

蕗は雪の残っている野辺や庭隅に卵形で淡緑色の花芽を出します。 ↑土も食べ 命ふくらむ みみずかな(息子作「クリックしてね」)

《しみ通り土の香浮かぶ春の雨》

春雨はしとしとと土をうるほし眠っていた土が目覚めた様子です。 ↑趣と居り 人生の香を 堪能す(息子作)

《猫柳風と光にたわむれる》

猫柳は花穂を交互につけ絹糸状に柔かく密生した毛は猫の毛を思わせ風と光にたわむれている様である。 ↑猫柳の 花穂じゃなかなか 押せません(息子作)

《繋船(ケイセン)の影やわらぎぬ春近し》

波止場に繋(ツナ)いである漁船の影が春近くなりやわらいでいる様に見える。 ↑ゲーセンの 過激な音は いらないが (軽くクリック!)(息子作)

《ビルの谷肩すぼめ行く余寒かな》

林立するビルの谷間を通ると日照も悪くまだ冬の寒さがしばらく残っている。 ↑ビルの谷 カタカタ音が クリックだ(息子作)

《縦走の足跡消えて山眠る》

六甲山縦走という行事も終り山は静かに冬の眠りに入っています。 ↑縦走した 足跡の数 クリックを(息子作)